2025年10月1日
2025年9月22日、エピストラの都築と立川は、千葉大学の川端氏・川上先生、京都大学の松井先生と共同で執筆した総説論文
「Black-box optimization in immunology and beyond: A practical guide to algorithms and future directions」
が国際学術誌 Allergology International に 公開されたことをお知らせいたします。
ライフサイエンス分野の実験は、1回の試行に膨大なコストと時間がかかります。そのため、過去のデータを活用して効率的に実験計画を立案することが極めて重要です。近年、その解決策として注目され、産学両方で適用事例が急増しているのがブラックボックス最適化(BBO)です。
一方で、BBOに関連する手法は「ベイズ最適化」「DBTL」「アクティブラーニング」「逐次スクリーニング」「ディレクテッドエボリューション」など様々な呼称で個別に議論されてきました。その結果、分野の体系的理解を妨げる要因ともなっていました。
本総説では、これらを整理・統合し、バイオ医薬品のR&Dバリューチェーン全体に位置づけることで、分野横断的に議論可能な共通フレームワークを提示しています。特に、本技術の導入を検討している研究者・技術者を対象に、原理から応用、実務に直結する計画手順までを包括的に解説しました。
さらに、付録ではケーススタディに用いた56報の事例論文リストをExcel形式で公開しており、研究室や企業内での先行事例調査や情報共有に活用可能です。